「バーソは自由に」

考え方はいろいろあるから面白い。

 元始、女性は太陽であったが、後に男性が取って代わった。 


元始、女性は実に太陽であった。……今、女性は月である。

これは平塚らいてう(雷鳥)が出した文芸誌『青鞜』創刊の辞でせいとう(ブルーストッキング)す。
大正ー昭和の女性解放運動家の言葉としてよく知られています。


歴史には、まれに女帝や女王が登場しますが、統治者は、ほとんどが男性です。

昔から男社会だと思えるのに、どうして元始は女性が太陽だったのでしょうか。


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 画像はおおよそアール・デコ時代のものを拝借しています。本文とは直接関係がありません。


「女性は太陽だった」とは、天照大神の意だとか、女性は子を産んで豊穣をもた
らすからといった解釈があるようですが、非常に興味深い説明が一つありますよ。



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
初めに女神があった。やがて男の神が現れ、神の座を奪った。
(ニール・D・ウォルシュ著『神との対話③』の78~90ページを要約しています)


●歴史の初期、地球は《母系社会》だった
古代では、統治者の地位も、宗教的な権威も、商業、科学、学問、癒しの分野で
の影響力のある地位も、すべて女性が握っていた。女性は太陽だった。神だった。

男性は、ただ肉体労働をし、子供たちを護るだけ。働きバチのようなものだった。
女性の卵子を受精させることと、重い物を動かす以外にさして重要性がなかった。


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●そのうち、男性の中に《権力》を欲する者が現れた
不満を持つ男どもが、女性の指導者から力をもぎとりたいと考え、《邪悪な者》
すなわち悪魔を発明し、悪魔に対抗するには《力ある神》が必要だと言い出した。

悪魔が存在する根拠は『腐ったリンゴ』という理屈だ。女性たちは経験上、どう
しても《ワル》になる子供がいて、特に男の子がそうなりやすいのを知っていた。

男どもは、「母なる女神だって、じつは悪魔が巧みに姿を変えて我々をだまして
いるのかもしれない」と言って、他の男たちに不安の種を蒔き、反乱を起こした。


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●その次に、男の神が悪魔をやっつける「神話」が創り出された
ある日、善である女神が子供を産んだが、その息子は母親に反抗し、玉座を争う
までになった。いくら愛のあふれる母神でも許せないので、息子を追放した――。
こうして出来の悪い、狡猾な息子の神話が作られ、悪魔が存在するようになった。

ではその悪魔を力で抑えられるのは誰かということになった。思いやりや智恵や
洞察力では女性が勝っていても、圧倒的な力が必要なら、男性の出番ではないか。
こうして力の強い男性の神が創造され、女神とともに神話の中の主人公になった。

神話には、女神に嫉妬し、女神のために闘い、女神を巡って争う神々が出現した。
愛は、それまでの母のような優しい愛から、荒々しい力で保護する愛に変わった。


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●神性に関する考え方が一変し、《父系社会》に変わった
貢ぎ物や献身や愛を要求する、絶対的な《唯一神》が権威で人々を支配し始めた。
嫉妬深く、怒りっぽく、いい加減な者に容赦なく、どんな反抗も見逃さない神だ。

この専制君主のような神は想像上の産物だが、あまりにも長く想像し続けたので、
実体を持ち始めた。今でも人々は、人を死後に裁いて罰する神におののいている。


こうして、元始、女性は太陽であったが、やがて男性が取って代わったのだ。


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――――――――――――――――――――――――――――――――――――
神は、何が一番の関心事か? 聖書の神を例にします。

●旧約聖書は、神への絶対的な忠誠を要求しています。
たとえばモーセの『十戒』は、その命令から始まっています。※1
「あなたは私(エホバあるいはヤハゥエ)の他に、何者をも神としてはならない」
「私は、妬む神であるから、私を憎むものは、父の罪を子に報いて、三、四代に
及ぼし、私を愛し、戒めを守るものには、恵みを施して、千代に至るであろう」


●新約聖書でも、神を愛すべきことが要求されています。※2
「心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くし、神を愛せよ。これが第一の掟だ」
「死に至るまで忠実を示せば命の冠を与えよう」「(神の遣わした)子(イエス)を
信じる者には永遠のいのちが与えられるが、信じない者には神の怒りが留まる」


つまり神の第一の関心事は、人間から愛され、忠実に仕えてもらうことなのです。


●聖書の神は、近隣の国の《世襲独裁者》と、よく似ていると思いませんか。
人民は嬉々とした顔で、偉大なる元帥様を賛美崇拝。当人はいつもにこにこして
愛がありそう。新聞や書物、教育、歌はその偉大さを称え、忠誠を誓わせている。
だが独裁者は意に沿わない人間は誰でも平気で処刑して、じつは非常に怖ろしい。



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どうでしょう。男神生成の話はちょっと信じがたいとしても、
絶対神のイメージは、権力志向の強い男どもが作り上げたものとは感じませんか。


                 


私は、以前は長年、聖書の人格神のご意思を行ないたいと願っていました。
現在は、その神は宗教が教えているだけの実在しない神だと思っています。
宇宙の根源や見えない世界を信じることは、以前よりも強まっていますね。

※1:引用聖句は、出エジプト記20章3,5,6節。
※2:引用聖句は、マタイ22章37,38節、黙示録2章10節、ヨハネ3章36節。
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母系社会

バーソ様
おはよう御座います。

今でも母系社会の国は存在するみたいですね。
日本も平安時代までは母系だったとか。
権力ですが、それを欲しがる女性もいますし、
欲しがらない男性もいます。
権力だけなら誰でも欲しいのでしょうが責任も一緒に
ついてくるところがわずらわしいです。
近隣の元帥様は責任をどう感じているのでしょうね。

愛新覚羅

2017/07/22(土) |URL|aishinkakura [edit]

振り子運動

神との対話③……この部分は強く印象に残っています。
人の70~80年人生スパンで考えると信じられませんが、
文字や記号、絵などで残ってないだけで、
有史前なんかはとくに、女は太陽だったと思います。

>神は、何が一番の関心事か?

絶対的忠誠心は、教会や組織、国にとって好都合。
統治、支配手段として、これほどの策はありませんし。(^_^ ;)
ただ、愛って、要求するものじゃないですから、
これだけでも変だと、ふつうは思いますよね。


何千年も経ったら、再び女系世界になるか、
はたまた両性具有の世界になっているかも、ですね。
もちろん、生殖パターンも変化。
自己完結していることでしょう。

人の意識は極端から極端に揺れ、やがて振幅が小さくなり、
高さを増し、螺旋状に進化していくんでしょうね。(*^▽^*)

2017/07/22(土) |URL|風子 [edit]

Re: 母系社会

aishinkakuraさま コメントありがとうございます^^)
> 今でも母系社会の国は存在するみたいですね。
 人類の初期は母系だった、いや、父系だったの両方の見解があるようですが、いずれにしても決定的な証拠があるわけではないと思います。
 今でも存在するのですか。ジャングルの中に住んでいる部族でしょうかね。ならば人類の初期は母系という説のほうが優勢になりそうです。

> 日本も平安時代までは母系だったとか。
 私はあんまり詳しくないのですが、「通い婚」の習慣がそれを表しているのでしょうか。あの光源氏が夜な夜な通ったようですから。

> 権力だけなら誰でも欲しいのでしょうが責任も一緒に
ついてくるところがわずらわしいです。

 そうですか、責任がわずらわしいというのは、教授の実感みたいな言い方ですね。相当偉い立場にいたことがあるのでしょう。乗っていた車や持っていたオーディオを見ると、分かりますよ。(^_-)

2017/07/22(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

Re: 振り子運動

風子さん コメントありがとうございます^^)
> 神との対話③……この部分は強く印象に残っています。
 そうですか。まず悪魔が出来て、それから男の神が出来たという話は面白いですね。聖書の話とはまるで違いますから。

> 絶対的忠誠心は、教会や組織、国にとって好都合。
統治、支配手段として、これほどの策はありませんし。

 私は以前、信者がどうして神にもっと畏怖の念を抱かないのか、もっと神を敬うべきなのに、と義憤さえ感じていましたよ。でもそれは、たぶん日本の古い儒教の思想が自分の頭の中に入っていたせいもあるのでしょう。

> ただ、愛って、要求するものじゃないですから、
これだけでも変だと、ふつうは思いますよね。

 はい、そうなんです。これは違和感を感じていました。でもイエスも
「神への愛が掟の第一で、掟の第二は人への愛だ」と言って、実行しているので、被造物である人間はそういうふうに思うのがに正しいのだと自分に言い聞かせていましたね

> 人の意識は極端から極端に揺れ、やがて振幅が小さくなり、
高さを増し、螺旋状に進化していくんでしょうね。

 これ、どうなんでしょう。螺旋状に進化していくのが自然で、本来であり、そうなるべきだと思うのですが、でも過去ー現在ー未来の時間は本当はない、一切はすべて完了しているのであれば、ずっと螺旋状が続いていくような気もします。あるいはそれが終わる時は、地球と人類の存在する目的ないしは役目が終わったときでもあるようなんですが。

2017/07/22(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2017/07/22(土) || [edit]

ものの本によりますと、自然のままに生きている原始部族の実質的な長は、最も長く生きた嫗(老婆)だそうです。
日本の縄文時代も同様(男性が比較的短命だった)事もあり、息子を名義上の長に立てて、年老いた母がその後ろ盾となっていた。
この数万年も続いた平和な母系社会が崩れたのは、石器から鉄器へと武器の破壊力が増し、男が前面に出る様になったのが原因です。
以来、男権社会が確立され、女性は兵士を産む道具として、社会の片隅に押しやられました。
もし「エデンの園」が石器時代の物語なら、あれは女性の地位を貶める為の男性の捏造だと思います(笑)

2017/07/22(土) |URL|sado jo [edit]

こんにちは

国会改革名案集に取り上げてくださりありがとう
ございます。これで1週間は幸せでいられます。
「これで1週間・・・」は来日した女優のエマトンプソンが
その装いを記者から褒められて、
「うれしい。これで1週間は幸せでいられる」と答えたものです。
その言葉を私とバーソさんが各所でやたらに使ってしまい、
その言葉、もうすっかり出がらし状態になっていま犬にやっても
犬も食わんです。(笑)

哺乳類動物はほとんど母系社会ですね。
ライオンは母系でオスライオンを選んで守護者の
形にします。ゾウも基本的に母系です。
サル類も母系ですが面白いことに人に最も近い
チンパンジーが父系なんですね。チンパンジー社会は
ボスの座を争って荒々しく闘争を繰り返し、人の社会を
見るようです。
闘争が必要な社会では強力な父系(神)が必要なの
かも知れません。
父系への転換こそが進化を促したという説もあります。

2017/07/22(土) |URL|エリアンダー [edit]

Re: タイトルなし

鍵コメさん コメントありがとうございます^^)
 忠誠を求める男神のイメージは部族や民族を守る部族神のイメージかといえば、旧約聖書にはこう書かれています。
 神が「全地の中であなたがたイスラエルを選んだ」そして「乳と蜜の流れる(豊潤な)約束の地カナンをあなた方に与えよう」
 その地とはヨルダン川の以西の今のイスラエル国家の地域です。なので、確かにこの神は「イスラエル(民族)の神」ですね。
 当時イスラエル民族は、周辺の異邦諸民族を神に敵対する者として、「聖絶」して回り、その勝利を誇らしげに記録に残しています。
※「聖絶」は「聖戦」と似ていますが、他民族(と家畜)を滅ぼし尽くして《神に捧げる》という意味合いがあります。
 
 時代は下って、西暦1世紀。異邦人の女がイエスに近づいてきて、娘の悪霊憑きを癒してほしいと願うと、イエスがこう言います。「私は、イスラエルの家の滅びた羊以外のところには遣わされていません」。なので本来は神はイスラエルの神なんですが、それが次第に全人類の神とみなされていったようです。

 今は女性が太陽なのか。
 よく感じるのはレストランなどで、女性は値段が安かったりしますね。職場の飲み会でも女性は会費が安かったりします。飲まない人が安いのなら分かりますが、女性は大体が男にオゴられる場合が多いので、ちょっと羨ましいやら納得できないやらですが、でも生まれ変わるときには、やはり男がいいなと思ったりします。(笑)
 
 私は、根源の神に対する信仰がだんだん強まっていますね。そうでなくては理屈が通らないし、そう信じているほうが気持ちがいいです。

 絵はアールデコが好きなので入れました。最後の絵は、目が片方だけなのと、口の形や煙の波型ラインが面白いと思っています。

2017/07/22(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

Re: タイトルなし

sado joさん コメントありがとうございます^^)
> ものの本によりますと、自然のままに生きている原始部族の実質的な長は、最も長く生きた嫗(老婆)だそうです。
日本の縄文時代も同様(男性が比較的短命だった)事もあり、息子を名義上の長に立てて、年老いた母がその後ろ盾となっていた。

 そうなんですか。民話の姥捨て山の話とは逆の話ですね。以前ブログに書いたことがありますが、穂積陳重博士の『隠居論』では、食老俗、殺老俗、棄老俗、退老俗があったそうで、老人は(洋の東西で)邪魔者扱いされていたようです。ただしこれは中世から近世にかけての話で、いわゆる人類史の初期の話ではないようですが、それにしても大昔は年老いた女性が大事にされていたとは、ちょっと面白い話だと思います。

> この数万年も続いた平和な母系社会が崩れたのは、石器から鉄器へと武器の破壊力が増し、男が前面に出る様になったのが原因です。
 なるほど、面白いです。イスラエルが約束の地カナンを征服する際、鉄製の戦車に直面した記述がありますよ。「エズレルの低地平原にいる者たちにも,鉄の大鎌のついた戦車がある」ヨシュア17:16

> もし「エデンの園」が石器時代の物語なら、あれは女性の地位を貶める為の男性の捏造だと思います(笑)
 あははは、女が蛇に騙されたと悪く言われていますからね。
 人類で最初に鉄と銅を使ったのはレメクの子トバルカインとされています。創世記4:22ですが、アダムから7代目か8代目の人で、そんな頃に鉄が使われていたようですよ。

2017/07/22(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

Re: こんにちは

エリアンダーさん コメントありがとうございます^^)
 うれしいときに使う「これで一週間は幸せでいられる」以上の言葉を思い付かないですね。こんど開発、もしくは発見したらぜひ教えてください。できればそっと独占的に教えてください。(笑)

> 哺乳類動物はほとんど母系社会ですね。
 そういえばライオンは母系ですね。オスは寝てばかりのようで、狩りはしません。ゾウもそうですか、野生のゾウに限るのでしょうね。

 人間に近いチンパンジーが父系。そうそう、大分県別府市高崎山のボスが交代する話が時々テレビで扱われています。あそこは食べるものは十分にあるのに、すごい権力闘争社会です。うーむ、人間に近いと父系社会になるのですか。

> 闘争が必要な社会では強力な父系(神)が必要なのかも知れません。
 権力や統率力、腕力などは集団には必須で、いわば必要悪のようなものなのでしょうか。リーダーは必要で、その存在があってもいいのですが、権威を傘に着て偉そうにする、人を小ばかにする、すぐ「ハゲー」とか言う人も困ったものです。私は髪量が多いので大丈夫ですが。(笑)

> 父系への転換こそが進化を促した説という説もあります。
 そうですか。車もソ連や東欧のほうでは進歩がなかったですが、西欧では比較にならないほど進歩しています。東西ドイツが一緒になったころ、東側の車は2サイクルエンジンのように白い煙を吐いていました。
 とすれば自由主義国家では競争社会は無くならないでしょうから、暮らしは合理化され、ますます住みやすくなるのでしょう。東京の街には電線がなくなるかもしれず、あと何十年かしたら、「電線音頭」ってなんのこと?って時代になりそうですね。(笑)

2017/07/22(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2017/07/22(土) || [edit]

Re: タイトルなし

鍵コメsさん コメントありがとうございます^^)
 イラストがよかったですか。それは探し甲斐がありました。けっこう時間が掛かったのです。今までは本文に関係なく、単なる飾りとして入れることが多かったのですが、今回は少しは合うものを探しました。

 寺の鋲の話ですが、安産祈願の寺って各地にありますね。特に昔は、女性は産むことが難事業だったでしょうから、神仏に頼りたくなるのも無理はありません。日本橋人形町の水天宮に行ったことがありますが、安産や子授けで来ているなと思える女性が大勢いましたね。
 鬼子母神もそうです。これは正しくは、きしもじんと読むのですね。私は、きしぼじんと読んでました。入谷のが有名ですが、行ったことはありません。でも恐れ入谷の鬼子母神とは言ったことが時々あります。(笑)

2017/07/23(日) |URL|☆バーソ☆ [edit]

民俗学による母系・父系と動物生態学による母系・父系の違い

民俗学による母系とは、母方の血筋によって家族や血縁集団を組織する社会制度。動物生態学による母系とは、出自集団にメスがとどまり、オスが出て行く群形態。類似していますが、異なります。
古代の日本は母系社会であったのは、高群逸枝の母系制の研究で明らかなことですが、財産権となるとどうやら父権となってしまうようです。ここで母権・父権が母系・父系と混同されることが多くなります。
大昔、さしたる財産がなかった場合においては、母権の可能性があり、小生はそのようでなかったのではないかと想像しています。さしたる戦乱がなかった日本列島においては特にそのように思われます。
ところで、動物社会には非常にまれですが、双系というものがあります。オスメスとも出自集団にとどまるというものです。古代の人社会はそうした氏族社会であって、経済活動の高まりとともに、その氏族社会が崩れていったようです。これは高群逸枝やフリードリヒ・エンゲルスの研究で示されています。でも、江戸時代の農村(小作農社会)は、まれに存在する動物社会の双系が色濃く残っていたようで、それが明治時代まではっきり残っていたのが岐阜県白川郷の合掌造りの大家族です。ここではその家で生まれ育った男女とも一生その家で暮らし、男は夜な夜な夜這いに出かけていたという、男にとっては実にうらやましい性生活をしていました。
コメントとの絡みで一つ紹介しておきますが、チンパンジーもボノボ(実質チンパンジーの亜種ですが別種とされています)も父系ですが、チンパンジーは父権、ボノボは母権となっています。なお、ニホンザルは母系ですが父権です。もっとも、オスメスの力関係は群によって程度に違いがありますが。
霊長類そしてヒトの婚姻制度の変遷を調査研究するって、ほんと楽しいものです。

2017/07/23(日) |URL|永築當果 [edit]

Re: 民俗学による母系・父系と動物生態学による母系・父系の違い

永築當果さん コメントありがとうございます^^)
 ずいぶん詳しいコメントをありがとうございます。科学の分野だけではなく、こういう方面にも強くて、かなりの研究好きのようですね。
 母系と父系の話は、民俗学と動物生態学の場合とでは違うのですね。
 高群逸枝という人の名も初めて聞きましたが、Wikipediaには「日本の詩人・民俗学者・日本の「女性史学」の創設者である」とありました。相対性原理とはかなり違う分野だと思えるのですが、どこかに共通点があるのでしょうかね。

 チンパンジーとボノボが違うというのも初耳でした。子供の頃、別府市に住んでいたので、高崎山のニホンザルを見に行ったことがありますが、メスのボスもいたことがあるようです。ベンツという名のオスザルが知られていますが、さぞかし偉そうに威張っていたのでしょう。

> 古代の日本は母系社会であった・・・が、財産権となるとどうやら父権となってしまうようです
 これ、面白いですね。財産権を持つのが本当の意味の権力保持者のように思えますが、最後はやはり智恵や優しさよりも、男の力がものを言うのだということでしょうか。

> 古代の人社会はそうした氏族社会であって、経済活動の高まりとともに、その氏族社会が崩れていったようです。
 考えれば、そうなるのが自然の流れのような気もしますね。
 旧約聖書を見ると、都市を最初に建設したのは、カインとアベルのカインです。カインはアダムとエバの最初の息子です。
 創世記4:17「後にカインはその妻と交わりを持ち,彼女は妊娠してエノクを産んだ。それから彼は都市の建設に取りかかり,その都市の名を息子エノクの名で呼んだ」
 なので、これを信じるなら、都市は歴史の初期からあったようです。

 それから人口が増え、人々が邪悪になり、ノアの大洪水があり、その後にまた人口が増え、人々は都市を建設し、バベルの塔を建てます。
 創世記11:4「彼らは言った,『さあ,我々のために都市を,そして塔を建て,その頂を天に届かせよう。そして大いに我々の名を揚げて』」
 なので、その目的は「名を揚げる」ことのようです。つまり名声に関心を持つ野心的な権力者の男が、この頃に現れたようです。

 最初は素朴な村や町だった都市が、大きな都市国家となります。アッシリアのニネベには12万の人がいたと記述されています。そうなったら、行政と司法上の権力は少数の政治・軍事の指導者の手に集中するようになり、周辺の敵国と対抗するために都市の周囲には城壁が築かれるようになります。ジャズの「ジェリコの戦い」は、敵のエリコの城壁をイスラエルの祭司たちが神に対する信仰の力で崩して勝利した歌です。

 ということは母系から父系に移行したのは、だんだん人口が増えて、孤立して暮らしていた士族生活から、それらの士族が集合して暮らす大都市生活になっていったからだろう、と言えるかもしれないですね。

 集合生活では組織が必要で、組織にはボスが必要で、ボスは偉そうにしたがる傾向が付随する。そこで権力を振るいやすくするために、力のある男神の神話を作り出したのかもしれないですね。

2017/07/23(日) |URL|☆バーソ☆ [edit]

シルバーバックがんばる

 子供母親から生まれる為、母親は絶対です。一方、父親と言われても本当にそうかどうかなんて、最近になってDNA判定で初めて確定できるようになったってな位あやふやなものでありました。よって通い婚の地域では複数の男を招き入れて、誰が当たったかなんかガン無視して、生活力のありそうな男を父親に指名したとか。自分の子でもないのに子育てさせられる親父・・・悲しいぜ。
 ゴリラの世界でも最初は子は母親にべったりです。しかし、ある程度大きくなると父親が母親から引き離すのだとか。そのままでは母性に埋没してしまう子を父親が母親から引き離すことで独り立ちを促すとかなんとか。しかしだよ、これって母親が父親に子育て預けて次の子こさえる準備するためなんじゃないかと思うのですな。子作りに子供は邪魔ですからねぇ。
 わたくしの創作神話持ち出してもしょうがないのですが、太陽は女神です。月もの神もおりますが、明るい部分が女性で暗い部分が男性です。闇の神が男性だったりします。実社会では陽が男で陰が女みたいな言われ方してますが、普段の服装見たって、男は日陰もんだよねぇ。

2017/07/23(日) |URL|miss.key [edit]

Re: シルバーバックがんばる

miss.keyさん コメントありがとうございます^^)
> 子供母親から生まれる為、母親は絶対です。
 そういえば子供が自分に似てないと思ってDNAを調べたら、他の男の子供だったと分かったが、女のほうは頑として認めないという裁判事件がありました。かわいそうに、あの男は泣いていました。子供もかわいそうなものです。

 昔は通い婚で、父親がよく分からないので、生活力のありそうな者を父親だと言ったり、いろいろ謀略があったのでしょうかね。子供が成長して、顔が父親に似てない場合はどうしたのでしょう。

 ゴリラのシルバーバックは若白髪の原理とは違うのですか。人間の男の場合は、髪の毛がまだ黒いのに、ヒゲは三十代くらいから白いものが混じってくる場合がありますが、ゴリラのそれは「白髪は敬え」という自然の為せる業というか、教えなのでしょうか。

> わたくしの創作神話・・・太陽は女神です。・・・明るい部分が女性で暗い部分が男性です。闇の神が男性だったりします。
 そうですか。実際の明度から受ける印象とは逆ですね。この場合の明るい暗いとは精神的・人格的なものを言っているのでしょう。男神と女髪の陰陽を逆に発想するのも、女性にはすこぶる優しそうなmiss.keyさんらしいです。(笑)

 ちなみに私は女神というと、すぐ聖母マリアを連想し、モナ・リザの微笑を思い出します。女神は、いや、女性は絶対に優しい存在でなければ困ります。私は優しいひとに弱いのですよ。(笑)

 『歴史は夜作られる』という映画が昔あったそうです。「歴史の影に女あり」というフレーズもあります。いやはや、女は怖ろしいですね~なんてことを言う人もいますが、私にはハテ、なんのことやら、よく分かりません。
 まあ、冗談抜きにいえば、歴史とは、強いものが強引に後付けで自分たちに都合のいいように作っていって、それを国際的に認知させれば勝ちということがありそうです。やはりこの世の中は強い者勝ち。気持ちの上で強いことと、論理で負けない頭の強さも必要のようですね。
 そういうことも考えて、絶対神のイメージは全知全能の《力ある男の神》になっていったのでしょうかね。

2017/07/23(日) |URL|☆バーソ☆ [edit]

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2017/07/24(月) || [edit]

Re: タイトルなし

鍵コメさん コメントありがとうございます^^)
 あー、わざわざすみません。
 毎日暑さが続いているので、冷たいドリンクを飲み過ぎないようにして、夏バテに気を付けてくださいね~。
 丁寧に知らせていただいて、ありがとうございました。(^^♪

 

2017/07/24(月) |URL|☆バーソ☆ [edit]

現代に暮らす私たちの感覚からすると、女は他家に嫁するものというよりは、
娘がどこぞの男を調達して実家へ引き込むということの方が万事上手く運ぶような気がします。
私のように、息子しかいない者は寂しい思いをするのですよ。
以前は他家へ嫁ぐというのは実家はもうないものと思えということだったのにね。
ほんの数十年前ともこんなに世の中のありかたがかわるという、
これは経済活動の変化で説明したらいいのか、何なのでしょうね?
どんな世の中でも母は絶対だったはずが、今は嫁が絶対。
というか、主導権を握る女が絶対なのでしょうか。
昔のように戦いや身の危険がすぐ身近にある時代の男のありがたみなんて、
今やないも同然ですものね・・・。

さて、ソプラノの発声と義太夫の発声ですか?
はい、全く違って笑っちゃうくらいなのですが、声帯をしっかり閉めて、
息をボーボーもらさないようにしないと、いい声は出ない、
というところは同じです。

2017/07/25(火) |URL|宝香 [edit]

Re: タイトルなし

宝香さん コメントありがとうございます^^)
> 女は他家に嫁するものというよりは、娘がどこぞの男を調達して実家へ引き込むということの方が万事上手く運ぶような気がします。
 そうですか。で、その理由は、
> 私のように、息子しかいない者は寂しい思いをするのですよ。
 ははあ、自分の観点で考えていますね。
 息子さんが、マスオさんみたいにおとなしければ、それでいいかもしれないですが、でもお嫁さんのほうはそう思っているのか、という疑問が生じます。しかし宝香さんはその辺はうまくやっていく自信があるのでしょう。老いては(ないが)子と嫁に従う、ですかね。(^_-)

 私の母はかなり開けているほうで、嫁いびりなんかしないと思っていたのですが、そして実際にいびりはしなかったですが、嫁のやることは気に入らないことが多かったようです。そしてまた、いつまでたっても私を子供扱いして親の権限を振り回すところがありましたから、一緒に住んだらさぞかし大変な思いをしただろうと思いますね。

> どんな世の中でも母は絶対だったはずが、今は嫁が絶対。
 いまはそうなんですか。地方の古い家に行ってもそうなんですかね。

> 主導権を握る女が絶対なのでしょうか。
 誰が養っているか、誰の夫が生活を支えているか、で実権の在り処が変わってくる。なるほど、そうならよくわかります。私も姥(爺)捨て山の時代に生まれなくてよかったですよ。(笑)

 ソプラノの発声と義太夫の発声は、笑っちゃうぐらい違いますか。
 よく和と洋の両方の声やろうというモノ好き、いや、美声のひとがいるものです。ドラえもんの声優よりすごい。(笑) さて、せき声のどに浅田飴。こんにちは赤ちゃん。遠くへ行きたい。この共通点は何でしょう。あ、南天のど飴というのもありましたね。(^_-)

2017/07/25(火) |URL|☆バーソ☆ [edit]

民俗学と相対性原理の共通点は?

今の日本は学問・研究があまりにも細分化され、学者は非常に狭い範囲での研究しかしていません。大学とてそうで、人文科学・自然科学にスパッと分けられ、自然科学を学ぶ(小生は工学でした)者は経済学や法学を一般教養で単位を取るだけで興味を示しません。でも、小生の場合、経済学にとても興味を覚えました。工業大学でしたが、真剣に経済を勉強し、経済学で卒業論文を書き、それがパスすれば、「理工学部卒(経済学専攻)」の卒業証書が得られると聞き、これは面白そうだと思い、他の大学へ潜り込んで経済学の授業を受けようかと思ったくらいです。でも、それだけの時間的余裕がなく、普通に卒業しました。
最近、聞くところによると、欧米では大学に人文科学・自然科学の垣根はなく、自由に単位を選択して取ることができるようです。どうやら、これは西欧哲学の流れを汲んでいると思われます。西欧の哲学者は、日本では純粋な哲学、つまり人文科学の道を専門分野にしているやに捉えられていますが、著名な哲学者は皆、人文科学・自然科学両刀使いで、自然科学の分野ですごい功績を残しています。でも、評価されることは残念ながら少ないです。これは、それぞれの自然科学分野の大御所による「専門外のことに口出ししやがって」という圧力によるものでしょう。ここらあたりは今も昔も同じようです。
小生が(好奇心で浅く広く)主として取り組んだ科学分野は、化学(大学で専攻)、生物学、宇宙物理学という自然科学、人類学(人文・自然の混交)、経済学、法学(これは役所勤めで必須)、文化人類学、民俗学という人文科学といったところでしょうか。ここで面白く思ったのは、発想方法にそれぞれ大きな違いがあるも、ある発想が全く異なる分野で思いがけず役に立つということです。西欧の哲学者のスタンスが段々分かってきたところです。でも、もう歳(間もなく69歳)ですから、脳味噌に蜘蛛の巣が張ってきて、研究テーマも遅々として進ます、匙を投げたといったところです。
民俗学と相対性原理の共通点はないのですが、敢えて挙げるとすると、それは発想法にあり、これはどんな学問についても言えることですが、「対称性の論理」(中沢新一の言葉)を働かせることです。
「対称性の論理」は、講談社選書メチエ「対称性人類学」に詳しく書かれていますので、ご一読されるのをお勧めしますが、ものすごく難解ですから覚悟してお読みになってください。(と思ったものの、バーソさんなら難なく読みこなされることでしょう。)

旧約聖書も古事記(そして日本書紀)もじっくり読んでいませんが、ともに神話でしょうね。でも、神話と言うと作り話とされてしまいますが、小生は、ポイントとなるところは史実を忠実に物語っていると考えています。全文を史実どおりにしてしまうと庶民にはよく理解できないから、枝葉のところを脚色して、分かりやすく本筋を教える、という手法をとったのでしょう。なお、古代人は文盲でしたから、語り部から話を聞く、耳学問となりますから、なおさらです。
小生も一時期、旧約聖書をじっくり読んで古代文明の発祥の歴史をつかもうかと思ったのですが、友人に聖書研究家がいて、食に関するある事実について真偽を問うたところ、幾つもの訳文(たしか、5、6の訳文)の提示を受け、1つの項の訳文がまるで違ったものになっていて、これじゃあ、つかみどころがないとあきらめたところです。
創世記4:17や創世記11:4は、古代文明の発祥に伴う都市国家の成立について史実を正しく言っているのでしょうね。そのなかで男と女がどんな関係にあったか、きっとそれも読み取ることができましょう。

ここのところ少々暇をもてあましていますので、先のコメントに引き続き、駄文を綴ってしまいました。お許しあれ。

2017/07/25(火) |URL|永築當果 [edit]

Re: 民俗学と相対性原理の共通点は?

永築當果さん コメントありがとうございます^^)
 いま政治の世界では「丁寧な説明」という言葉が流行っています。でも記憶がないとか記録がないとか、ちっとも丁寧ではないですが、これはまた丁寧なコメントですね。恐縮しました。そして気持ちが入っていて、ありがとうございました。

 民俗学は古い人間の精神を掘り出す研究、相対性原理は新しい自然の法則を見出す研究。かなり異なる方向に感じたので、両刀づかいとはすごいと思い、ちょっと感想を述べました。
 世の中には狭い分野のみに関心を持つ人は多いのでしょうが、若い頃から、かなり異なる分野に見える学問に知的好奇心を覚えたのですね。そのワイドな思索構造はたいしたものだと思います。

 そういえば著名な哲学者は科学者でもあり、兼業の人がいますね。
 デカルトもパスカルもそうでした。それらの学問は論理的に推論し、普遍的な法則や数式を見出し、それを証明していく研究であり、考えればどんな学問でも究極的に《真理》を追究しているのでしょうから、最後は同じ頂上に至る道にいなければおかしいとも言えそうです。
 そういう意味では、哲学も宗教も科学もバラバラの結論になるのではおかしく、最後はみんな同じような結論に至らなければ絶対真実の正解とは言えず、本当は同じ、統一されたカテゴリの学問になるべきなのでしょう。

> ある発想が全く異なる分野で思いがけず役に立つということ
 そうなんでしょうね。発想がいいというのは、その思考の方法がいいということでしょうから、それはどんな分野でも役立つのでしょう。
 狭く深く掘り下げるのが得意なだけの人もいるでしょうが、発想の豊かな人はさまざまな分野に好奇心を示し、良い成果をあげそうです。水平思考が得意な人が斬新なアイディアを考え出したり、新発見をしたりするのでしょう。コロンブスも卵の逸話を見ると、水平思考回路がかなりよかったのでしょう。

> 全文を史実どおりにしてしまうと庶民にはよく理解できないから、枝葉のところを脚色して、分かりやすく本筋を教える、という手法をとったのでしょう。
 そうですね。そういうこともありそうです。聖書の最初のほうの「創世記」の場合ですが、私はこう思っています。最初は、歴史の事実なり真実の教えがあった。しかしそのままでは分かりにくいので神話というスタイルの比喩の物語にした。それが年月を経るにしたがい、時の権力者の意向で、人民を支配するのに都合のいいようなことが追加されたり、都合の悪いことが削除されていったのだろうと思っています。歴史書というものは必ず時の政治・宗教の権力者が都合のいいように変えているものですから。
 
 聖書は原本に当たればいいと言われますが、原本は写本以外に現存せず、その写本自体はほぼ正確でも、本来の原本というものが本当に正確な原本なのかという問題もありそうです。私は、その見分け方は、矛盾がないか、合理的か、科学的か(証明済みの科学に限る)、そして実際に人生に役立つかどうかで、かなり判断できると思っています。

 「ヤーコンの詩」も、詳細な研究で観察したことを論文調ではなく、詩文で表現しているところに工夫があり、面白いと思いました。

2017/07/25(火) |URL|☆バーソ☆ [edit]

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