「バーソは自由に」

考え方はいろいろあるから面白い。

 「どんぶり」と「どじょうっこ」の親密そうな関係。 

どんぶり飯の「どんぶり」は、どうして、どんぶりという名なのでしょう。
この問いには、あのシェークスピアの有名なセリフにも似た深遠さがあります。
「ああ、ロミオ。あなたはどうしてロミオなの?」

ジュリエットは、恋の本質が見えていました。
「バラという花にどんな名前を付けようとも、その香りに変わりはないはずよ」

そうです。恋は、家の名が背負っている旧い社会的背景とは何の関係もありません。

「ロミオ様。そのお名前をお捨てになって、そして、あなたの血肉でも何でもない、
その名前の代わりに、このわたくしのすべてをお受け取りになって頂きたいの」

少々歯が浮くのは、上流階級を表したいがための言葉遣いのせいもあるでしょう。
ああ、聞かせてよ、愛の言葉を。リュシエンヌ・ボワイエが聴きたくなりました。

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名は体を表すと申します。しかし名は実体とは関係ない場合も多々あります。
いったい何を見て、人は生きていったらいいのでしょう。
感情は繊細なほうが愉しいのか。思考は大雑把なほうが生きやすいのか。
さあ、どんぶりかんじょう的な小咄ですよ。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
童謡小咄『どんぶりこは どじょうっこだナベ』丼勘亭ばーそ

「いいところに来た。冷やし汁粉があるぞ。甘いのも好きだったな」
 「あら、ご隠居。夏なのに、ちょっと雪でも降りそうな塩梅ですね~」

「お前さんは、ほんと、口も悪いが、顔も悪いっ」
 「あはは。おかみさーん! 器は、どんぶりでいいですからね~」

「おいおい どんぶりでいい、なんて気軽に言っちゃあいけない。
どんぶりは昔は、“世は情け大飯喰いは浮名の大鍋”と言っていたのだ。
知らないだろ」
 「あは~、また義太夫語りを始めるんじゃないでしょね、世間迷惑の。
 でも、どんぶりを大鍋とは、ちっと言い過ぎってぇもんじゃないですか?」

「いや、土鍋のように、ふたが付いているどんぶりもある。おんなじだ。
鍋がどんぶりになったワケには、語るも涙、聞くも哀れな話があるぞ」
 「じゃ、たっぷり語ってもらいやしょう。お汁粉、ごちになりますよ」

「ほら、山からドングリがコロコロ転がる童謡を思い出してごらん。
歌詞は、どんぐり ころころ どんぶりこ~だ」
 「ブファーッ(汁粉にむせる) ええ~ッ、どんぶりこぉ~!?」

「そうだ。どんぶりこ、だ。大きな器は落とすと、ころころ転がって、
ついには池の中に落ちる。一番の歌詞のおしまいは、どうなってる?」
 「へい。ぼっちゃん 一緒に遊びましょう~♪ です」


   どんぐりころころ どんぶりこ お池にはまって さあ大変
    どじょうが出て来て 今日は ぼっちゃん一緒に 遊びましょう
   どんぐりころころ よろこんで しばらく一緒に 遊んだが
    やっぱりお山が 恋しいと 泣いてはどじょうを 困らせた
               (青木存義作詞・梁田貞作曲)


「坊ちゃんと、ボッチャーンの水音を掛けているのだ。粋(イキ)だろ」
 「あ~、やだ。でもね、ボッチャーンと、どんぶりは、いいとして、
 どんぶりってぇのはなんです? “”は要らねぇんじゃねぇですか」

「妙なところに、こまかいねえ。そこが素人の浅はか見附に六本木だ。
じつはな、“こ”がないと困るのだ。坊ちゃんは、どじょうをどうした?」
 「へえ。泣いては どじょうを困らせた~♪ です」

「そうだ。泣いて、同情したから、ど-じょうになったのだ。粋だなあ」
 「うは~、またまた~」

「で、春になれば~氷(しが)こも解けて~♪ の次はなんだ?」
 「おっと、いきなり
童謡を変えたんですか。動揺しちまうな。ええとぉ、
 は~るになれば~ しがも解けて~ どじょっだの ふなっだの~♪
 あららら~、こっこっこ、“”が三つも出てきますっ」

   春になれば 氷(しが)こも解けて
    どじょっこだの ふなっこだの 夜が明けたと思うベナ
   夏になれば 童(わらし)こ泳ぎ 
    どじょっこだの ふなっこだの 鬼(おに)こ来たなと思うベナ
   秋になれば 木(こ)の葉こ落ちて 
    どじょっこだの ふなっこだの 舟(ふね)こ来たなと思うベナ
   冬になれば 氷(しが)こも張って 
    どじょっこだの ふなっこだの 天井(てんじょ)こ張ったと思うベナ
              (東北地方わらべうた・岡本敏明作曲)


「小さいものや親しみを感じるものには、おしまいに、“こ”が付くのだよ」
 「~るほど、わんこに、にゃんこに、ねえ、抱っこ、てなもんですね」

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「仕事する人にも“こ”は付くぞ、舟子。意味なく付く場合もあるな、銭こ」
 「道理で、ご隠居は、娘っこ見たら、意味なく、口の上ぇ伸ばして」

「おいおい、それを言うなら、鼻の下を伸ばして、だ」
 「でもね、鍋が分からねえ。どうして鍋がどんぶりになったんです?」

「うむ、なんでも話には、文脈というものがあるな。
どじょっこだの~ ふなっこだの~ の続きは、なんだ?」
 「へい。よ~るが明けたと思うベナ~♪ です」

「四番の ふ~ゆになれば~♪ のおしまいは、なんだ?」
 「天井(てんじょ)こ 張ったと思うベナ~♪ です」

「そうだろ。いま、いちばんおしまいに言った言葉はなんだ?」
 「ええと、“ベナ”です」

「歌は四番まであって、毎回ベナで終わる。ベナをひっくり返してみなさい」
 「ベナ。ナベ。ええーっ、ですか。ナベって、ひっくり返すもんですか」

「鍋とかお椀は洗ったら、水を切るために、ひっくり返すのが天の定め。
ひっくり返って天を見れば、天井が見える。天井にはシミが見えるだろ」
 「いや、これっぽっちも見えません。近目なもんで」

「こちらの都合もあるのだから、そこは気ぃ使って、一つぐらいシミを探せ」
 「へいへい、小さなシミが、ざっと百ほど見えましたっ」

「どんぶり勘定だな。ま、その天の“井”の真ん中にシミ点を一つ付けなさい」
 「へい、ポンと点を付けましたっ」

天の“”の真ん中に、点を一つ打てば、はい、“”の出来上がり~。


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思考は自分で領域を区画したらいけません。自由は自分で半径を設定したらいけません。
あえて強いて結論めかせるなら、「こ」一つで感じ方は変わる、「点」一つで文字は変わる。
人生は概ねアバウトに「どんぶり感情」でいるほうが、みんな悩み減らして大きくなれる。
てなふうに考えていただくような話ではありませんのでね。内容は信じたらいけません。

※赤坂見附の意で、東京・六本木の隣町。恐れ入谷の鬼子母神的な言い方。バーソ考案。


補足――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
うんちくを語りながら丼物を食せば、モテモテ間違いなし。

●漢字「丼」は「井」の本字で、字面から井戸の中に物を投げ込んだ音を表すとされ、
擬音語の「どんぶり」にあてられ、さらに「どんぶり鉢」を表すようになったらしい。
「どんぶり」とは、職人などが着用する腹掛けの前部につけた大きな物入れのこと
も指し、大雑把な金の出し入れのことを言う「丼勘定」の言葉は、これに由来する。

●丼物の起源は室町時代の寺院に始まる。元は、ご飯の上に味付けした具を乗せ、
すまし汁をかけて食していたらしい。丼物が庶民向けになったのは江戸時代から。

●江戸時代、大きな袋を「だんぶくろ」と言い、物を無造作に放り込む様を表した
が、これが「どんぶり」に変わった。あるいは、一杯盛り切りの食べ物を出す店を
「慳貪(けんどん)屋」と言い、その鉢が慳貪振り(けんどんぶり)鉢と呼ばれていた
という説や、物が水中に落ちる擬音の「どぶん」と関係する説も考えられている。
            ―――――――――
●「牛丼」の名称は吉野家創業者が命名。汁が多めの「つゆだく」だと、年間数億円
コスト高になるらしい。つゆがたくさんの意か、だくだくの擬音という説がある。

●「カツ丼」は、福井県出身の高畠増太郎が、料理研究留学先のドイツから帰国し、
早大前に店を構え、1913年に東京の料理発表会で披露したとされるのが最古説。
留置所で「カツ丼」を食べさせる話は、利益誘導にあたるなどの理由で無いそうだ。

●「鰻丼」は『俗事百工起源』によると堺町(東京人形町)で大久保今助が考案した。
一説には所用で水戸へ向かっていた今助が牛久沼のほとりの茶店で、鰻の蒲焼で
飯を食べようとしたところ渡し舟が出そうになったため、今助は蒲焼を飯の上に
乗せ、皿をふた代わりにして渡し舟に飛び乗った。渡し舟が対岸に着いた頃には
蒲焼は飯の蒸気と熱で良い香りになり、味も最高に美味しかったのがきっかけ。
            ―――――――――
●「鰻丼」は香りが特長的で、鰻屋の店先まで漂う。この旨そうな匂いをシズルと
言うが、こんな小咄がある。鰻屋の前で毎日鰻の匂いをおかずにして飯を食う男
が居るので、腹を立てた鰻屋が匂いの嗅ぎ代を請求すると、小銭をジャラジャラ
鳴らし、「こちらは嗅ぐだけだから、そちらも音だけで十分だろう」とやり返した。

●他に開化丼、他人丼、玉子丼、中華丼、鉄火丼、海鮮丼、継子丼、ラーメン丼、
牛タン丼、かき丼、ねばり丼、スタミナ丼、あんかけスパ丼、そーれ丼、たこ丼、
豚丼、すじ玉丼、焼き鳥丼、牛トロ丼、ステーキ丼、げそ丼など、どんどんあり。

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資料は、語源由来辞典やWikipediaを参照しました。
画像は『The New Yorker』より。アメリカ合衆国でコンデナスト社が発行する雑誌。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
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おはようございます

「ご隠居さん、こんにちは」
「おお、熊さんかい。ばあさんや、布団を出してくれ・・・、寝る布団を出してどうする」
「ご隠居さん。バーソさんの『どんぶりこ』読みました?」
「読んだ、読んだ。諧謔とパロディーに富んでいて叡智がなきゃ書けんな」
「エイチならあっしにも・・」
「お前さんのはエッチだろ」
「あのどんぶらこはどこまで本当なんですかい?」
「うん、ウソ以外は全部本当らしいよ」
「さっき、うちのおっかあに話したんです、なんか井に『・』の物
食いたいなあって。そしたらどんぶり飯の真ん中に梅干しを
のっけたのを持ってきやがって・・・(泣く)」

人間万事塞翁が馬、ありがとうございます。
好評で拍手がたくさんつきました。

2016/07/02(土) |URL|エリアンダー [edit]

ほぉ!…ふ~ん、なるほど!

感情は繊細な方がいいでしょうね。
思考は大雑把?というより、
大局的な見地の方がいいかも……。

丼のうんちく、三回読み直しました。
リサーチ力、スゴイですねぇ。
ですが『どんぶり』と『どじょうっこ』の親密な関係については、ジュリエットのような本質には迫れませんでした。(^^;)

(。・?_?・。)ムゥ…
ほぉ!…ふ~ん、なるほど!で、
思考が固まっちまって……。(@^^)/~~~

2016/07/02(土) |URL|風子 [edit]

Re: おはようございます

エリアンダーさん コメントありがとうございます^^)
 あははは・・・大笑い。さすが、エリアンダーさん。こう来るとは夢にも思わなんだ。
 当方、字面だけを見ていたので、「井」→「丼」になると思っていましたが、なるほど、ラジオから耳で聞いているとすると、ご飯の上の「点」→「梅干し」になりますね。
 これは日の丸丼と命名しましょう。おい、そんなもん、食い手がないやい、と言われそうで、悔いてしまいますが。

> 「さっき、うちのおっかあに話したんです、なんか井に『・』の物
食いたいなあって。そしたらどんぶり飯の真ん中に梅干しを
のっけたのを持ってきやがって・・・(泣く)」

 これ、「うちのおっかあ」でなく、「うちのばあさん」だと、点に相当するモノが2個になりそうな気がしてくるんですが。(笑)

 人間万事塞翁が馬の掲載。ありがとうございました。おかげさまで寿命が百年延びました。あ、数字はどんぶり勘定で言ってますが。

2016/07/02(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

Re: ほぉ!…ふ~ん、なるほど!

風子さん コメントありがとうございます^^)
> 思考は大雑把?というより、
大局的な見地の方がいいかも……。

 あはーッ、まさに仰せの通り。まったくその通りでございます。ただただ、どんぶり感情という冗談話を言いたいがための流れで書いていますのでね、平にご容赦のほどを。(笑)

> 丼のうんちく、三回読み直しました。
リサーチ力、スゴイですねぇ。

 まあ、おマケ部分、いや、本論を3回も、ですか。ありがたいことです。リサーチについては、ネットのおかげ。ネット様々です。

> ですが『どんぶり』と『どじょうっこ』の親密な関係については、ジュリエットのような本質には迫れませんでした。(^^;)
 あはーッ、これもこまかく突っ込まれると困るのです。なんせ、ホント以外は全部ウソですから。
 大体「親密な関係」というのは、厳密には定義したり理解したりができないものでして。聖書にも、世に不思議な道が三つある、否、四つある、と言って、男と女が出会う道、がそのひとつであると言っています。そっち方面の道路事情はよく分からないのですが。(笑)

2016/07/02(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

『どんぐりが此処にいるってぇ事実とぉ
どんぐりの「やっぱりお山が恋しい」という思い。
その2つを完全に無視したあげく、ドジョウと丼がやり取りを始めやがった。
ドジョウはどんぐりよりも丼この方がタイプだったのでしょう。何故かって?

中に入ることが出来ますから。

♪テケテン、ツンツク……♪』
いやいや、こんなサゲは忘れて下さいなw

ロミオとジュリエットでもジュリエットはロミオを見ないで壁の染みに「ロミオ、ロミオ」と言ってたのかも…近目で。ジュリエットはラストでも早とちりしますからwジュリエットは本当に近目だったのかも知れないな~w
眼鏡があればな…あんなことにはならずにすんだかも。私は眼鏡フェチで眼鏡っこが好きなのでジュリエットにも眼鏡があればなあ…と普通より強く思うのです…。

2016/07/02(土) |URL|小奈鳩ユウ [edit]

バーソ様
こんばんは。

なるほど、たかが丼、されど丼というところでしょうか。
個人的には丼物は大好きです。(魚系以外)反対に嫌いなのはフランス料理みたいに大きな皿に少しだけ盛り付け、絵でも描くようにソースをかける料理です。
シェフが偉そうな顔をして客席の方に出てきたらもう最悪です。虫唾がはしります。
きっと貧乏性にできているのですね。

愛新覚羅

2016/07/02(土) |URL|aishinkakura [edit]

Re: タイトルなし

小奈鳩ユウさん コメントありがとうございます^^)
> 『どんぐりが此処にいるってぇ事実とぉ
どんぐりの「やっぱりお山が恋しい」という思い。

 なるほど。どんぐりの「お山が恋しいという思い」に着目した点に感心しました。事実と推論。それをベースにして、思索が始まり、詩作が始まるのですね。

> 中に入ることが出来ますから。
♪テケテン、ツンツク……♪』

 あははは・・・ニャンコは狭いところに入りたがります。以前に飼っていた手乗り文鳥もそうでした。狭い空間のほうが密着感があって安心できるのでしょうか。
 どぜうのほうは、お山ではなく、やっぱりナベのほうが恋しかったのです。そして恋しいあまりにとうとう、どぜう鍋になったのです。どぜう鍋は文化元年、1804年に、東京は浅草駒形で越後屋が創始したとされております、なんてサゲでもよかったかなw。

 ロミオ。確かに早とちり。せっかちがなければ悲劇にはならなかったでしょう。ロミオとジュリエットにしても、風と共に去りぬなどにしても、いつも思うのは、あの頃の上流階級の若い女性のセリフは日本語に訳しにくいのだろうということです。
 何かの本に、会社の上司が部下に「何々してくれたまえ」という定番の言い方をするが、あれはしょうがない、ああいう言い方でしか身分関係を表せないのだと書いてありましたが、そんなもんなんですかね。

 眼鏡フェチですか。私は素通しの眼鏡を4、5個持ってますが、だいぶ前に百均で買った金属縁のスモークドレンズの眼鏡が気に入っていて、普段はそればかり掛けています。

2016/07/02(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

Re: 丼

aishinkakuraさま コメントありがとうございます^^)
> 個人的には丼物は大好きです。(魚系以外)
 丼物は大好きというのは、速く早く食べられるという合理的なところが好きなんじゃないですか。私は好き嫌いはないですが、海鮮丼はあんまり好きじゃないですね。味が嫌なのではなく、単に具をご飯の上にのせるのが手抜きのように感じるからです。魚は別皿にして刺身定食のようにするか、あるいはそのままなら、ご飯を酢飯にしてほしいと思いますね。

> 反対に嫌いなのはフランス料理みたいに大きな皿に少しだけ盛り付け、絵でも描くようにソースをかける料理です。
シェフが偉そうな顔をして客席の方に出てきたらもう最悪です。虫唾がはしります。

 ははあ、実質がなく、見かけを飾っているように見える偽善的志向が嫌なんですね。私は最近は、旅館に泊まるときは、懐石料理を売りにしている宿は避けるようになりました。大抵、とりすましていて、味は皆おせち料理みたいで、量が少ない。しかもご飯が最後のほうに出てくるのが困ります。なにしろ飲まないので、おかずはご飯と一緒に食べたいのです。

2016/07/02(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

聞くだけ野暮ってもんやないの

「ああ、ロミオ。あなたはどうしてロミオなの?」
 何故と言われて答えられるくらいなら、人間苦労はしないげな。
 が、敢て答えるなら
一、親がつけたから
一、個人を特定できなくなるので、簡易な改名は禁じられているから
一、名前が無いと不便だから
 そんなところでしょうか。窓辺で恋に恋して茨の恋に燃え上がってしまう乙女チック要注意であります。あ、百戦錬磨の人妻とかも要注意ですよ。不倫になっちゃう。女なんて星の数ほど居るんだから他当たりなさい。
 え゛、係わり合いの有る女性なんてそうそういない?相手の好意の有無を考えると砂漠で針?いや、そうは言われましても・・・。・・・やはりこうと思ったら例え相手が誰であろうと、がんばるべきだね。うん応援してるよ。遠くから。
 丼とは実に都合の良い食べ物であります。少ないおかずでより豪華に見せようと思ったら丼ですよ、丼。
 お皿に乗せて出すには小さいシャケの切り身でも、ほぐして丼のご飯の上にお供えすれば豪華賢覧になります。〇〇家の牛丼だって、あのちまちました肉を別の容器に盛ったら見られたもんじゃありませんぜ。そらもう貧相この上なし。あの超極薄肉はご飯と言う上げ底あって初めて映えるのであります。
 なお、更なる上級者は丼でなくお握りを選択するのであります。「せこい」切り身のシャケ弁をおにぎりにしてみたんさい。シャケの「大きな」切り身の入った豪華なおにぎりが出来上がり。人の感性とはかほどにいい加減なのであります。
「ああ、ロミオ。あなたはどうしてロミオなの?」
 ロミオが敵対する家の息子ではなく、金にものを言わせて婚姻を進めようとする商家のボンボンだったら、はたしてジュリエッ子は恋焦がれたでありましょうか。え゛、ベンツに乗れる生活ならそれはそれで問題ナッシング?おみそれいたしました。

2016/07/02(土) |URL|miss.key [edit]

バーソさんの知識の深さと
ユーモアに今回も脱帽です。

最後に「こ」がつくのはなんとなく
ホンワカしますね。
秋田の友人が教えてくれました
鍋っこ遠足が子供のときにあったと。
可愛いな。
よく真似っこして話しています。

わたし、丼ものが大好きなので
うんちくは、絶対に頭にいれようと
思いました。

2016/07/02(土) |URL|森須もりん [edit]

Re: 聞くだけ野暮ってもんやないの

miss.keyさん コメントありがとうございます^^)
 名はどうして付けられたか。ええ、答えを追加します。
四、名がないと、判子屋が商売上がったりになる。
五、名がないと、墓場ではどこに行ったらいいやら道に迷う。
六、名がないと、認識票を胸に付けないと自己同一性を見失う。
七、名がないと、名刺が作れず、したがって名士にもなれない。
八、名がないと、せっかく買ったダイモが宝の持ち腐れになる。
九、名がないと、名札入れの意義は何かと深く悩むことになる。
十、名がないと、かわいいこに何々ちゃんと耳元で甘く囁けない。
 まだまだありそうですが、このくらいで。

 乙女ちっくとか百戦錬磨の人妻とか、ご自身の経験に裏打ちされたようなアドバイスをありがたく思う…だけにしておきますよ。なぜならば、応援されたって、そんな甘い話は、私には縁がない。円もない。

> 少ないおかずでより豪華に見せようと思ったら丼ですよ、丼。
 確かに、丼ものはおかずの容量というか、質をごまかせる要領のいい食べ物ですねえ。なるほど。おにぎりは、もっと要領がいい。○○屋の牛丼は要領よく儲かるようになっているのですね。

 セコい食べ物の話題を考えていたら、ロミオとジュリエット。そんな金持ち同士の恋の話など、どうでもいいような感覚になってきました。シェークスピアだって本当は、ベンツでもベントーでもベンジンでも何でも好きなものを買ってくれという気分じゃないでしょうか。(笑)

2016/07/02(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

Re: タイトルなし

森須もりんさん コメントありがとうございます^^)
 毎度毎度おほめいただいて、ありがたき幸せです。

> 最後に「こ」がつくのはなんとなく
ホンワカしますね。

 そうですね。芋も芋の子というと、かわいらしく感じます。ネコというよりニャンコというほうがかわいらしい。女性も名前に“子”が付くのは、かわいさを増幅するためかなどと思ってしまいます。鍋っこ遠足なんて、なんなんでしょう。みんなで鍋をつっつくのじゃないみたいですが。鍋は飯ごう代わりだったのですかね。

 丼ものがお好きですか。私の好物は一番がカツ丼です。二番は鉄火丼かな。
 ところで、語尾に“こ”が付く言葉。キリコにグレコを考え付いたのですが。この噺の中では使いようがなかったので、森須さんにだけそっとお話しますね。(笑)

2016/07/02(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

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2016/07/02(土) || [edit]

Re: タイトルなし

sさん コメントありがとうございます^^)
> シズル感あふれたものは、永遠のテーマです~♪
 そうですか。これが食べるものにしても、その他のものにしても、自分が気を惹かれるかどうかの分かれ目というか、大きなポイントなんでしょう。
 シズルという言葉はアメリカの広告で言われるようになり、それが日本に入ってきて知られるようになりましたが、そのシズルを説明する際は、うなぎ屋の例がよく引かれます。うなぎは特にそうですね。あの匂いがなければ食べたいという気が半減します。

 映像芸術の場合は、被写体のみずみずしさや華やかさ、季節感、生き生き感、そんなものがシズルのようなもので、それを自分の視点と手法で納得いくように表現できれば最高なんでしょうか。私の場合、特に感じるシズルは、色ですね。色がいちばん感じます。その次に構図です。

 着るものも第一に色が気になります。それから形。だから街で女性を見かけたときは、ちらっと衣服を見て、私の好きな色だと、全体のファッションバランスを見て、それから顔をちらと確認のために見ます。センスのいい人は、きれいな人が多いような気がします。(笑)

2016/07/03(日) |URL|☆バーソ☆ [edit]

>「小さいものや親しみを感じるものには、おしまいに、“こ”が付くのだよ」
接尾語の不規則さが気になって、
集めたことがあります。
法則がないから、日本語を学ぶ人たちは、
覚えるしかないみたいです。

駆けっこ、隅っこ、慣れっこ、にらめっこ、
根っこ、端っこ、
チャリンコ、泥んこ、ぺしゃんこ、
石ころ、犬ころ、
お疲れ様、ご苦労様、ご愁傷様、
お稲荷さん、お芋さん、お粥さん、
おはようさん、お豆さん、
先っちょ、でぶっちょ、太っちょ、
横っちょ、
ガキんちょ、
飴ちゃん、
葉っぱ、原っぱ、
下手っぴ、
田舎っぺ、言い出しっぺ、
田んぼ、
尾っぽ、空っぽ、先っぽ、
これっぽち、痩せっぽち。

オノマトペや、助数詞や、
日本語って、難しすぎます。

2016/07/03(日) |URL|青梗菜 [edit]

Re: タイトルなし

青梗菜さん コメントありがとうございます^^)
おお、ずいぶん学術的な内容ですね。笑いを狙った小咄には、もったいないようなコメントです。
 以前、調べたことがあるのですか。さすがです。

> 法則がないから、日本語を学ぶ人たちは、
覚えるしかないみたいです。

 なるほど。特に接尾語なんていうものは、時間経過と共に付加され、微妙に変化していったものでしょうから、法則性をこれだと定義するのがちょっと難しいということですかね。

 「様、さん」の場合は由来や用法がわかるような気がしますが、「っちょ、っぱ、っぴ、っぺ、っぽっち」はちょっと由来にたどるのが難しそうです。それにしても「ぱ行」が多い。奈良平安の頃は、「ぱ」は「ふぁ」と発音されていたらしいことも考えると、特に接尾語は、由来を調べるのが難しいのでしょう。

 今回の拙記事は例によってケーシー高峰のような駄洒落小咄なので、厳密な国語の文法の話はしてないので信用されたら困るのですが、一応それでも「こ」の接尾語については書く前に辞書を引いたのです。

●ネットで引ける「goo 辞書」によると、接尾語の「こ」は、
1.名詞または動詞の連用形に付く。「こ」の上に促音が加わることもある。
(a)…のこと、…することの意を表す。「あい―」「慣れっ―」
(b)二人以上で同じ動作を互いにすることを表す。「かわりばん―」「取りかえっ―」
(c)二人以上で同じ動作を競い合う意を表す。「駆けっ―」「にらめっ―」

2.擬声語・擬態語などに付いて、そのような状態である意を表す。「ぺしゃん―」「どんぶり―」

3.名詞に付く。
(a)小さいの意を表したり、親愛の情を示したりする。「にゃん―」「べこっ―」
(b)話し言葉や俗な言い方として用いられる。「はじっ―」「餡?(あん)?―」

 上記の説明の3.「名詞」に付くは、ふだん意識できてると思いますが、1.と2.の用法はさほど意識しないで使ってるような気がします。

 文字を入力して変換キーを押すたびにアルファベットに比して、日本語の要領の悪さを思います。でも俳句を英語に訳したのを見ると分かりやすいのですが、古池やかわず飛び込む~の英語訳なんて、じつに深みや味わいがなくなります。
 日本人はなんとなく自分の語感で、ある言い回しを使っていいか悪いかを決めているようで、その語感がおおむね合っている場合が多いことも面白いことだと思います。

2016/07/03(日) |URL|☆バーソ☆ [edit]

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2016/07/05(火) || [edit]

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2016/07/08(金) || [edit]

Re: タイトルなし

鍵コメさん コメントありがとうございます^^)
そちらにコメントを入れますね。

2016/07/09(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

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