「バーソは自由に」

考え方はいろいろあるから面白い。

 ペプシは広告では、いつまでたってもコークに追いつかない。 

コーラの宣伝は、挑戦的な「比較広告」が特徴である。
「コカ・コーラ」は、いつも競合コーラから露骨に攻撃されてきた。

「PEPSI」の主力商品「ペプシネックス ゼロ」が中味・パッケージをリニューアルし、
おいしさでコカ・コーラに勝ったとアピールしているが、成功しているだろうか。

消費者500名ゼロコーラ飲み比べ。61%対39%で「ペプシネックス」の勝ち。


★アンケートはペプシが調査会社に委託したもの(2013年12月~2014年1月)だが、
このCMは、なぜかヤラセに見える演出構成をしているため、かなりウソっぽく感じる。


item-pep-nex.jpg「ペプシネックス ゼロ」は、
ペプシ初めての日本オリジナル。
植物性甘味料のステビアを使用し、
真のおいしさへ。
革新的なおいしさを実現!
と言い、味を訴求している。

★《真のおいしさを実現》とまで
言うと虚偽広告になるので、
《真のおいしさ(近づいた)》
と言葉を濁して、逃げている。


★だが甘味料が違う程度のことで、《真の》《革新的な》おいしさになるはずがないので、
これは空々しい誇大広告であり、カロリーゼロと同様に、面白味ゼロ、説得力ゼロ。
「革新的」といった究極表現コピーも陳腐なのだが、非一流の広告主ほど使いたがる。

                    _ _ _ _ _

挑戦広告は「ペプシ」の得意技であり、伝統芸だ。
1970年代からペプシは《有名人はコカ・コーラよりもペプシを選ぶ》と訴求した。
1975年には、道行く人の調査でも《味はペプシに軍配が上がった》と挑戦広告をした。

ペプシは結果の知れないチャレンジをしたのではなく、事前調査により得られた
「一口目はコカ・コーラよりも甘いペプシを選ぶ傾向がある」ことを利用したとされる。Wikipedia

ペプシのチャレンジ精神をアピールするCMが 『桃太郎 Episode.ZERO』篇。
小栗旬が桃太郎に扮し、鬼ヶ島で強大な力を振るう鬼(巨神兵みたい)を倒しに行く。
(ぜひ視聴は全画面表示で)


★「ペプシネックス ゼロ」の広告戦略も、《Forever Challenge》《自分より強いヤツを倒せ》
と言って、チャレンジ精神を訴求するのが狙いなのだが、映像を見ているだけでは、
じつは桃太郎がペプシで、鬼がコカ・コーラを表しているというメタファーが分かりにくい。
★商品は最後に無言でさりげなく出てくるだけで、商品名が記憶されにくいのも惜しい。


映像作品として見ると、発想・構成が斬新で、非常に素晴らしい。
配役も衣装も演出もじつに見事で、ロケ場所も面白いし、大道具・小道具類も美しい。
音楽は民族調の旋律にドラムの音をうまく乗せていて、気分もぐんぐん高揚させられる。
このままのイメージで、ぜひ新しい『桃太郎』の劇場映画を作ってほしいと願うほどだ。

jaikl;

illllo.jpg音楽はイギリス南部バースで結成された
4人組バンド「ザ・ヘヴィー」の「Same Ol'」。
60~70年代のロック/ソウル黄金時代の
普遍的フレイヴァーとヒップホップ以降の
現代感覚を融合させた独自のスタイルが
絶賛されているとのこと。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
1位を目指す「チャレンジ精神」の訴求は、共感が得られるか。
チャレンジ精神は悪くない。挑戦途中には充実感があり、やり遂げれば達成感がある。

先のソチ五輪では、浅田選手は初日のSPで16位だったのに、あるいは葛西選手は40歳を
過ぎているのに、そんな状況でも諦めずに、よくチャレンジした、と大いに称賛された。

だが、そうした困難に負けずに頑張る人たちのチャレンジ精神と、業界2位の企業が
1位躍進を狙うチャレンジ精神とは、かなり意味合いが違うだろう。

企業が唱える《チャレンジ精神》は、社内向けのスローガンとして社員を鼓舞するのには
いいかもしれないが、一般消費者の共感を得られるようなテーマではないはずだ。

《桃太郎編》CMでは、《悪いヤツを倒せ》ではなく、《自分より強いヤツを倒せ》と
言ってるのだが、そのような闘争精神は今の時代感覚に合っているのだろうか。


コカ・コーラの缶を足台にする子供(ペプシのCM)

ペプシが挑戦広告を始めた頃は、その宣伝手法そのものが珍しく、王者コカ・コーラに
立ち向かう弱者ペプシという図式の訴求は面白く受け止められ、効果があったのだろう。
だが今や清涼飲料水は星の数ほどあり、消費者は何でも自由に買える環境にある。

消費者は、1位が何々で、2位がどう戦って・・・といったことには、さほど関心がない。
そんなより、味が良ければ、安ければ、面白ければ、話題にできれば、それでいいはず。

ペプシの『桃太郎』編CMが非常によく出来ていることを思うにつれ、肝心のコンセプトが
面白くないのが惜しい。 《1位に挑戦する》宣伝路線は卒業したほうが、かえって発想が広がり、
もっと面白い広告が生まれるのではないかと私は思ったのですが、どうでしょう。


ペプシの缶を足台にする子供(コカ・コーラのCM)
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お久しぶりですいません。
私、コカコーラよりもペプシの方が好きです。
ペプシのCMといえばやはり「ペプシマン」シリーズが好き。
でも、ペプシって意外と売ってないんですよねぇ。
…たわいもないコメントですいませんねぇ。

2014/05/03(土) |URL|三流亭まん丸 [edit]

イメージ広告

バーソ様
おはよう御座います。

コカコーラに関してはイメージ広告をつらぬき通していますね。
業界トップ企業は製品に自信がありますから商品そのものより
企業としての社会貢献や清潔さを世にうったえます。
そしてそれがまた信用となりトップで居続けられる原動力となり
ます。昔大手広告会社の人から聞いた言葉です。

愛新覚羅

2014/05/03(土) |URL|aishinkakura [edit]

「マンネン2位」、
「銀メダルコレクター」
  なんて言われる人もいるけど、
なんか昔から、そぉいう人の方が惹かれるのですよね~~

秀逸なCMといえば、
30年ほど前の、サントリーのCM映像好きだったなぁ。。。

まだ子供だったけどガウディとかランボーとか、
怪しい幻想的なBGMと共に新鮮だったのを覚えてます。
大人だけが口にできるお酒に対するイメージを
          憧憬をもって勝手に膨らませてましたーーー^^;

2014/05/03(土) |URL|レイまま☆ [edit]

どうも、他社・他者を名指しでけなすやり方は
日本人には馴染めない感じがしますねえ
少なくとも相手の社名は伏せたほうが
いやらしくなくなるけど・・

最近、タイの感動CMを沢山見ているので
なんか、余計にそう感じてしまいました(笑)

2014/05/03(土) |URL|ジェイジェイ [edit]

三流亭まん丸さん ありがとうございます^^)

ペプシのほうがお好きなんですか。するてえっと、なんですか、
まん丸さんは、違いが分かるオトコということで、コーラまた失礼をしました。

清涼飲料水のランキング調査ではコカ・コーラのほうが上みたいですが、
ペプシのほうが味がまろやかだと言うペプシの固定ファンもいるようですね。

私は、あまり飲み物・食べ物は、あまりこだわらないというか、
何でも口に入ればそれで満足するという、我慢強さと包容力のある性格のせいか、
自慢じゃないですが、クリープを入れなくてもコーヒーが飲めるんですよ(笑)。

2014/05/03(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

aishinkakuraさん ありがとうございます^^)

>コカコーラに関してはイメージ広告をつらぬき通していますね。
そういえば「スカッとさわやか、コカ・コーラ」を思い出します。
ゆるぎない第1位のメーカーは、あれこれ特長なんかを言わないでも、
特に夏は清涼感を打ち出すだけで十分売れ行きがアップするのでしょうか。

今回、原材料を調べてみたのですが、コカ・コーラも他のコーラも原材料名は同じ。
でもコークは「香料」のレシピが企業秘密で、これは特許を取ってないのですが、
非公開なので、真似しようと思っても誰も真似できないようです。
デジタルはすぐ追随されてしまうのですが、アナログは「技」があるのですね。

2014/05/03(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

レイまま☆さん ありがとうございます^^)

>なんか昔から、そぉいう人の方が惹かれるのですよね~~
源義経に人気があるのは、功績を挙げたのに、奥州であえない最期を遂げたことに
人々が同情したからのようですが、レイままさんも同じく、同情心が強く、
優しいハートを持っているのでしょうね(と、さりげなく褒める(笑)

ランボーのCM。私も覚えてますよ。
大道芸人がパフォーマンスをしていて、ランボーという詩人に言及するCMで、
なんとなく寺山修二が演出してるような不思議なCMでした。
ありました。→ https://www.youtube.com/watch?v=lKAA0XA7ilU

あの頃は、ウイスキーはサントリーの全盛期。ニッカが対抗でした。
いまは流行らないのは、日本人の多くがビール派になったからでしょう。
だんだん世の中、《軽く》なっているようですね。

2014/05/03(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

ジェイジェイさん ありがとうございます^^)

ジェイジェイさん ありがとうございます^^)

そうですね。比較広告は日本人には馴染まないと言われているようですよ。
日本人は、自分の意見をストレートに言わないことが多いですからね。
「和」を大切にするという国民性は、たぶんいいことなんでしょう。

実話を元にしてるような感動CMもいいのですが、私は、アイディアのある
ユニークなCMが好きですね。よく考えたなあ、たいしたもんだなあと思うと、
じゃあ、CMが良かったのでその商品を買おうという気になります。
(つまりは影響されやすい性格)
ですので、日本酒などのいいCMを見ると、その銘柄をつい買ったりするのですが、
でも酒は飲まないので、結局、料理用に使ったりします(笑)。

2014/05/03(土) |URL|☆バーソ☆ [edit]

わたしもペプシのCM最初に見たときは、コカコーラに対抗してたのが、とても
違和感あったですね。ネガティブキャンペーンみたいで。日本人は根がやさしいから。
ももたろうの小栗旬かっこよいですね〜。猿と犬とキジもかっこいい。
三匹とも馬に乗って移動するのがおもしろい。馬と船が同列か?なんてくだらないことを考えてました〜。かっこいいから許す!ペプシも独自のCMでがんばってきている感じですよね!

2014/05/03(土) |URL|abe [edit]

abeさん ありがとうございます^^)

やはり違和感がありましたか。どうもこれは日本人の本質でしょうし、
心が優しい人の特性でもあるのじゃないでしょうか。
だからペプシの『桃太郎』のCMでも、鬼はコカ・コーラを表しているとは
消費者にハッキリと分からないようにしているのではないかと思います。

馬に乗って移動するのに注目しましたか。なるほど、鬼ヶ島なら船ですよね。
言われれば、馬に乗ってる姿は「西遊記」に似てます。
三蔵法師もお供を連れての旅の途中、妖怪と戦いますが、あれも挑戦話ですね。
私は、猿、犬、キジのファッションに感心しました。なかなかです。

2014/05/04(日) |URL|☆バーソ☆ [edit]

こんにちは、
4日ほど出かけていました。
最近のペプシは知りませんが、ずっとコカコーラの味の方が
好きでした。ひょっとしてコカコーラ宣伝(スカっとさわやか・・・)の方が
上手で騙されていたのかもしれません。日本では他社の名前を出す
という宣伝はなじまないのかあまりありませんね。あっても某社とか
自社の製品と比較して・・・、というのが多いような気がします。
バーソさんの路線を変えたら・・・というご意見、私もそう思います。
商品とほとんど関係のない内容のCMが爆発的に支持される時代ですから。
たとえばギネスのCM
http://youtu.be/xwndLOKQTDs

2014/05/06(火) |URL|エリアンダー [edit]

エリアンダーさん ありがとうございます^^)

ちょっと長めのお出かけでしたね。混雑と疲労のほうは大丈夫だったでしょうか。

広告では、どうしても自社商品のほうが品質が良いという訴求をしがちですが、
今は技術の進歩により、商品は大体横並びで、大きな差別化が難しくなりました。
であれば、宣伝は商品の良さを訴えるものより、広告自体の面白さを訴えたほうが、
消費者に共感を得やすいという方向に時代が変わってきたのかもしれません。
このギネスのCMなんかも、なかなか面白いですね。

私はよく思うのですが、特に宣伝は、頭の固い重役が絶対関与すべきじゃないですね。
スポーツのユニフォームもみな妙な柄が入っていて、色のセンスが酷いと思いますが、
その原因は決定権を持つ年取ったお偉いさんのセンスが悪いからじゃないでしょうか。
と、宣伝やデザインは若い人の感覚に任せるべきと思ってる、若くないバーソです(涙)。

2014/05/06(火) |URL|☆バーソ☆ [edit]

おはようございます

ペプシとコカコーラの関係ってニコンとキヤノンの関係と似てます。
従軍カメラマンたちが耐久性のいいニコンを使い始めて、ニコンの
地位が確立し、以来キヤノンはずっと後塵を拝し続けました。
最近流行っている生命保険のCMの感動路線はちとあざとい気もします。
どっきり路線もいいです。
http://youtu.be/lqT_dPApj9U

2014/05/08(木) |URL|エリアンダー [edit]

エリアンダーさん また ありがとうございます^^)

キヤノンはずいぶん盛り返しました。最近はソニーも躍進しています。
パナソニックもオリンパスもフジも、いい商品を出しています。
ほしい日本製カメラがいっぱいあって困ります。ドイツはどうしたのでしょう。

広告宣伝は、もうアイディアが出尽くしたのかと思うと、
おお、こんな発想があったのかと驚くような、気の利いたCMがたまにあります。
一方で、女性がただ踊って最後に商品が出るだけといったツマラナイCMもあります。

私は好みを言うなら、商品の特長をダイレクトにアピールするようなCMが好きですね。
アメリカの通販の宣伝なんかがそうですが、野暮ったく見えても効果は高いと思います。
商品と直接関係のないホンワリしたイメージ広告は、弾の無駄撃ちだと思っています。

カメラのカタログでも、サンプル写真やイメージ写真にページをさいてあるのよりも、
商品の特長は大きい図解で、詳細に書いてあるほうが、買うときの参考になります。
字を読む人はいないと言われますが、カタログを見るような人は読むと思うのですがね。

2014/05/08(木) |URL|☆バーソ☆ [edit]


小栗クンの「桃太郎」のCMは、とにかくクオリティがバカ高くて、
ペプシの広告だということもあまり頭に残らないので(笑)、
《自分より強いヤツ》がコカ・コーラのことだと、
実はピンときていませんでしたぁぁ〜〜。。。(爆)
犬・猿・キジのデザインもふるってますけど、鬼がまた・・・
なんか口から出す気満々デスよねえ、こうマグマ的なモノを・・・(;´∀`)

ところで、上のエリアンダーさんへのコメ返にある、
『宣伝は、頭の固い重役が絶対関与すべきじゃない』に大賛成です!
「ペプシネックス ゼロ」も、映像がこんなにまで頑張ってるのに、
“真の”だの“革新的な”だのという、いかにも古くさく権威主義的で、
陳腐な表現を使ってコピーの訴求をされたら全くもって台無しでしょう。

ココの重役の口癖は、多分「逆にいうとね」とかではないでしょうか(笑)
センスの旧い広告代理店のCDあたりが言いがちなんですけどもね、
その《逆》ってのに、心から頷けたためしがアリマセン。。。(-公-;)

あ、こう云うのもなんなんですが、コメント書かせていただくの、
よくおっしゃっていただくほどには、時間をかけてないんですヨ(爆)
(ただし、バーソさんのブログを読むのは、じっくりと時間かけてますw)
文章が無駄に長いから、そう思われてしまうのかも知れませんケド、
直感で書いたのを端折るのが苦手・・ってダケの話でして。。。(^^;)

なんか・・・コチラこそかえっていつもスミマセ〜〜〜ンッッ!!

2014/05/08(木) |URL|G.D.M.T. [edit]

G.D.M.T.さん ありがとうございます^^)

鬼に注目しましたか。じつは私もそうです。この鬼がいちばん気に入りました。
このCM、おカネが掛かってますね。発想が面白いので、劇場映画が無理なら、
せめて1時間ものの連続テレビ映画にでもしてほしいものです、ペプシ提供で。
日本昔話の次は世界昔話シリーズにして、役者も毎回変えれば、ネタ切れなし。

「逆に言うとね」の人は、頭は良くても、保守的でネガティブな思考なんでしょう。
そんな頭の硬い人が宣伝や営業や上司にいると、すぐアイディアがつぶされますね。

ADとかCDも、いくら経験があっても、頭が柔軟じゃないと斬新な作品は創れません。
印象派の画家たちも、生きてるときは認められなかった場合が多かったのも、
その道の経験はあっても、頭が新しくない評論家や画商たちのせいでしょう。
政治がなかなか良くならないのも、同じようなことが言えるのではないでしょうか。

「時間をかけてない」ですか。おー、少し安堵すると共に、ちょっと驚きました。
「直感で書いて」いるのですか。なるほど、写真もそうで、文章もそうなんですね。
感性が豊かな人の特長なんでしょう。私は、真似もモネもゴッホもできません(笑)。
直感というのは先天的なものでしょうから、うらやましいですね。(^<^)

2014/05/09(金) |URL|☆バーソ☆ [edit]

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